毎年、夏は特殊清掃に追われます。もしご自身が独居死(孤独死)の対応を迫られたら——ということを、順を追って書いていきます。
まず、こういう流れになります
- 警察から電話がかかってきます。
- お立ち会い。現在は、仏様のお顔の確認はしないそうです。
- 警察の検死。事件性がないかどうかを調べます。ここで2〜3日待つことになります。
その2〜3日の間に、ご親族への連絡、葬儀屋の手配、お部屋の片付けの段取り、そして——ほとんどやりとりが無かった方であれば、故人様が負債を背負っていないかの確認。やることはたくさんあり、それに伴う費用もかかります。
費用の目安(ワンルームの場合)
| 項目 | 目安 |
| お部屋の整理 | 50,000〜70,000円 |
| 特殊清掃 | 30,000〜50,000円 |
| 消臭作業 | 50,000〜70,000円 |
| リフォーム | 100,000円〜 |
葬儀費用まで入れると、50万円ほどかかるはずです。金額は現場の状況で変わりますので、あくまで目安としてご覧ください。
ここで一番大事なのは、焦らないことです。あくまで私の経験則ですが、昔は「部屋の全改修」「他の部屋の住人への補償金」「部屋が貸せなくなるので家賃2年分」といった請求をしてくる不動産屋さんも、少なくありませんでした。今は流石に減りましたが、慌てて応じる必要はありません。
作業初日。まず、お部屋に入れる通路をつくるところから始めます
生活されていたそのままの状態で、お引き受けします
死因の確認だけは、先にしておく
病死なのか、自死(自殺)なのか。これはとても重要です。検死が終わると、警察から死因が伝えられるはずです。
わざわざ「自死ですか?」と聞かなくて構いません。死因不明であれば、不明のままで大丈夫です。
補償を払うのは、ご遺族ではありません
お部屋を借りるとき、契約上「部屋を故意に汚してはいけない/綺麗に住む義務」というものがあります。自死の場合、それに違反したとみなされ、補償金やリフォーム代を請求されたときは、支払う義務が発生します。おおよそ単身マンションで200万円前後、ファミリータイプであればもっとかかると言われています。
では誰が払うのか。ご遺族の方ではありません。保証人(連帯保証人)です。賃貸物件を借りるときに保証人を立てていれば、その方に請求が行きます。
ご遺族の方がすべきことは、故人の遺品——相続した荷物と負債——を片付けることです。
片付けの順番
お見積りのときに「リフォームするといくらになりますか?」というご相談をよく受けます。ですが順番としては、まずお部屋の残置物の仕分け(貴重品の捜索)と撤去が優先です。
臭いや汚れのついた物を部屋から出し、汚れと臭いの度合いを確認したうえで、リフォームをどこまですべきかをご提案します。荷物や汚れがある状態で全部お見積りすると、どうしても高くなってしまいがちだからです。